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資金繰りの見える化

1. そもそも資金繰りを意識しているか

 資金繰りに関しては、ほとんどの企業が資金不足に陥らない限りあまり気にしていないのが現状ではないだろうか。大口の入金等に関しては多少意識しているかもしれないが、全体の資金の推移に関しては見ていないというのが実態であろう。これは、経営者のみならず企業の経理・財務の担当者も充分に把握できていないというのが、これまでいくつもの中堅・中小企業を見てきての感想である。したがって、実際に資金不足が想定され資金調達が必要となってもいつ・いくら必要なのかがよくわからないという状態で、金融機関から資金繰り表の提出を求められはじめて慌てて作成をしてみるが、結局どんぶりでほとんど資金繰りの体をなしていないというのが実情である。

2. 経営者は資金繰りだけ見ろ

 資金繰り表には経営に必要なあらゆる情報が詰まっている。売上とその入金状況、売掛金の回収状況、仕入支払い、経費支払いの状況、現金・預金の残高、社債・借入金等の入金・返済、手形割引の状況、土地・建物・設備等の購入や売却など、資金繰り表を見るだけで会社の動きをかなり把握することが出来る。売上は予定通り入金されているのか、仕入は売上とバランスがとれているのか、経費支払は適正か、現金・預金は適正水準を確保しているのかなど、予定と実績の差異、昨年度実績と今年度実績の差異、今後の見通し等を見ることで会社経営に必要な情報はまずそこで確認することができる。その上で、さらに必要なことに関して掘り下げて見ていけばよい。企業活動の結果はお金に換算されていくので、資金繰り表にあらゆる情報が集約されているのは当然のことである。

3. 資金繰り表を作成する

 資金繰り表を作成するには、資金の入出金の実績と入出金の予測の情報が必要となる。資金の出入りは①営業収支、②投資等収支、③財務収支の3つで作成していく。①営業収支に関しては、売上高、仕入高、費用の数字が必要となる。
取引先別、仕入先別、費用科目・支払先別に実績と予測の明細を作成して、それを資金繰り表に落とし込んでいく。ここで最も重要なことは実際に入金・出金になる日で作成していくということである。特に手形に関しては手形交換所を通して資金化されるため、入金が1日、2日がずれることあるので注意が必要である。②投資等収支に関しては、投資による入出金や資産購入や資産売却による入出金実績と予測をもとに作成していく。③資金調達に関しては、借入や返済、社債の発行や償還、利息の支払い等の入出金の実績と予測をもとに作成していく。
 このように、資金繰り表は企業活動のすべてをお金の移動に合わせて管理するもので、資金繰り表を作成する為には、営業部門、製造部門、その他すべての部門からの情報収集、情報管理を行うことが必要となる。

図1 (Copyright 2011 CODON Co.,Ltd)

4. 資金繰り表の種類

資金繰り表には日繰りと月繰りがある。日繰りは日々の資金繰りを把握するためのもので、日別の管理となっている。資金繰り表のベースはこの日繰りで、短期的な資金繰りを管理するために使用される。通常時においては、財務担当が日々の資金繰りを管理するために使用する。月繰りは月次での資金繰りを管理するもので、中・長期的な資金繰りを管理するために使用される。経営層は一時的には月繰りを見て、必要に応じて日繰りを見ていくということになる。

図2:資金繰り表の例・月繰り (Copyright 2011 CODON Co.,Ltd)

図3:資金繰り表の例・日繰り (Copyright 2011 CODON Co.,Ltd)

5. 古い資金繰りは意味がない

 資金繰りは定期的に情報を洗い替え更新していかなければならない。古い資金繰りは新しい情報が織り込まれていないため、逆に判断を誤ってしまう可能性があり全く意味がない。資金繰りの更新としては、まずは予測に対しての実績更新が必要となるが、販売状況・販売条件、仕入状況・仕入条件、費用支払等の条件変更など不変のものではないので、常にそれらの変更に関して最新の情報に入れ替える必要がある。当然、投資等収支や財務収支に関しても変化に応じて、最新版にデータを変更しながら、今後の資金繰りを作成していく必要がある。資金繰り表を戦略的に活用し、最適な企業経営を実施していくためには、常に最新の情報に洗い替えられた資金繰り表を作成していかなければならないのである。

以上

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